【うつ病の症状・治療体験談】:大波がさざなみになるまで待っていた
プロフィール: Y.Cさん.、40代女性、事務職、20代後半に2年近く休職
20代半ばまでを事務系派遣OLで過ごしました。事務系派遣はある程度の年齢になるとぐっと仕事が減ってしまいます。何か手に職をつけたいと考えていました。その時の職場が金融系企業のIT部門で、外注の他社のスタッフが多数働いていました。ちょうど2000年問題などがあった時期で、女性でキャリアのある方も多く、これからまだまだ人員の需要があるから今から勉強しても間に合うかもしれないと思ったのです。少し勉強して資格も簡単なものを取って、IT系派遣に乗り換えました。
しかし勉強したことが現場では基礎の基礎くらいで、どんどん高いレベルのことを要求されます。最初はうちでも勉強したりしてなんとか食らいついていたのですが、とうとう全然太刀打ちできないレベルになってしまいました。それまでもらった仕事が全くできない、などという経験がなかったもので、落ち込むわ対処の仕方はわからないわでパニックに。今思うと、経験したことのない人生の大波だったのでしょう。それからあれよあれよという間に何もやる気がしない、何を見ても涙が出る、のような状態になってしまいました。
自分でもおかしいと思って心療内科に行ったらすぐに投薬治療が始まり、数ヶ月通ったところで医師から休職を進められました。派遣ですから休職=退職なわけで少し勇気が要りましたが、少し貯金が少しあったので、3ヶ月くらいのつもりで契約を解除してもらいました。
当時一人暮らしで、休職したら朝から晩まで一人です。以前は大好きだった散歩に出てもちっとも愉快になりません。むしろ出かける前より気分が重くなるくらいで。時々出かけるのは図書館くらいで、ずっと布団の中で本を読んでいました。それでよくなるわけはなく、3ヶ月どころか半年経っても同じ状態か少し悪いくらいで、貯金も底をつきはじめました。
そうなると、お金がなくなるという焦りと病気が治らないという焦りでにっちもさっちもいかなくなり、とうとう実家に戻ることになりました。実家に戻ってからはしばらくはただぼーっとしている毎日でした。なるべく一人にならないように、家族と一緒にいるようにしました。気分転換などは無理に行わないようにしてとにかくぼーっと。家族も何かやらせようということもなく、そのままにしてくれました。
半年くらいたってやっと庭仕事でもしてみようかという気になり、それから3ヶ月くらい経って買い物くらいなら外に出かけられるようになり、また3ヶ月くらいで極親しい友人になら会えるようになり、大体1年くらいでそれなりに普通に生活できるという状態になりました。自分がよくなったというよりは、大波にもまれていたのだ段々に弱くなって、白波が立つ程度になり、最後はさざなみになった、という感じでした。
運よく、久々に会った友人が、知り合いの会社で軽い事務のアルバイトを探していて復帰にちょうど良さそうだからと紹介してくれて、1ヶ月くらい働かせてもらいました。小さな会社でしたが、それゆえに病身にも理解があって、マイペースで働かせてもらえたおかげで、社会復帰できる気になり、その後すぐに事務系派遣に戻りました。
生活の心配があると休職していても気が休まりませんので、医師や家族、場合によってはケースワーカーと相談して、生活の心配がないようにするとよいのではないでしょうか。どういう方法なら治るか、というのは人それぞれなのでなんともいえないところはありますが、あれもダメだったこれもダメだったと思わずに、これはどうかな?あれはどうかな?くらいの気持ちでいると、そのうち自分の気が休まるポイントが見えてくると思います。焦らずに休職期間を過ごしてほしいと思います。
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